ジェセル王の階段ピラミッド


ギザの3大ピラミッド、赤いピラミッド、屈折ピラミッドそして、このサッカラの階段ピラミッドでエジプトの主要なピラミッドは全て見たことになると思います。

ジェセル王は古代エジプトの第3王朝のファラオです。 スネフェル王は第4王朝の王なので、このツアーでは新しいピラミッドから時代をさかのぼって見てきたわけです。

一番、古いだけあってかなり崩れています。
紀元前2600年前のものなので、仕方ないのですが、逆にここまで残っていることに建築エンジニアとして身震いを感じました。
階段ピラミッドの周囲にはまだ砂に埋まった遺跡があり、発掘が行われていました。エジプト文明が始まったのは紀元前3000年ごろと言うことなので、この国には5000年分の歴史がこの砂の下にタイムカプセルのように、まだ沢山埋まっているのでしょう。それこそ、ガイドのたーちゃんの言うように「客足が遠のいたら、掘って新発見にして、観光客を呼ぶんです。」、非常に説得性のある話です。 「ファラオは農閑期にピラミッドを作ることで国民に仕事と食料を与えた」という説をテレビで見ましたが、さらにファラオはこうして後々の国民にも食べる手段を与えている事実に、ファラオがエジプトの人々に尊敬される理由がわかったように思います。
発掘中の遺跡の向こうには、ダハシュールの赤いピラミッドと屈折ピラミッドが見えました。
 
階段ピラミッドの周囲にはすでに掘り出されていて、保護のために、屋根が作られている部分もあります。

後の時代に改修されたのかもしれませんが、柱を見ても化粧石のはめ込み方の正確さに唸るしかありません。
屈折ピラミッドの周囲の建造物は、かなり大掛かりなものだと思います。
入り口?を見ても見事なものです。

建物の配置から見て、おそらく、この時代のピラミッドというのは、日本で言う所の御神体のようなものではなかったのかと思います。 御神体を囲むように伽藍を作ったが、後世のものでは伽藍が簡略化されたり、省略されたのではないでしょうか。